かつての私は、仕事の忙しさにかまけて、部屋の掃除を全くしない生活を送っていました。足の踏み場もないほど物が散乱し、床には埃が積もり、キッチンには食べ残しが放置されている、典型的な汚部屋でした。最初は、臭いにもそれほど敏感ではなかったのですが、ある時から、部屋に異臭が漂っていることに気づきました。最初は気のせいかと思っていましたが、日を追うごとに臭いは強くなり、ついには友人から「なんか臭うね」と言われるほどになってしまいました。その言葉にショックを受けた私は、自分の部屋の臭いを客観的に認識し、何とかしなければと焦り始めました。しかし、長年放置してきた汚部屋の臭いは、そう簡単には消えません。市販の消臭スプレーを試したり、窓を開けて換気をしたりしましたが、一時的に臭いが和らぐだけで、根本的な解決にはなりませんでした。それどころか、体調にも異変が現れ始めました。常に鼻が詰まっているような感覚があり、くしゃみや鼻水が止まらなくなってしまったのです。病院で診察を受けたところ、アレルギー性鼻炎と診断され、原因は部屋のホコリやカビだと言われました。医師からは、「このままでは、喘息になる可能性もあります。すぐに部屋を掃除してください」と強く言われ、私は自分の置かれている状況の深刻さを痛感しました。そこで、私は一念発起し、汚部屋の清掃を決意しました。まずは、大量のゴミを捨て、床や壁を拭き掃除しました。しかし、長年染み付いた臭いは、なかなか取れません。特に、キッチンのシンクや排水口からは、強烈な悪臭が漂っていました。そこで、私は重曹と酢を使って排水口を徹底的に洗浄しました。さらに、壁や床には、カビ取り剤を使ってカビを除去しました。数日間の格闘の末、部屋は見違えるほどきれいになり、臭いもほとんど気にならなくなりました。この経験を通して、私は、汚部屋の臭いが、単なる不快感だけでなく、健康にも悪影響を及ぼすことを身をもって知りました。そして、日頃からこまめに掃除をすることの大切さを痛感しました。